プラスチックはとても丈夫なものですが、それでも弱点があります。熱や紫外線での長い炭素の骨格が切断されると、劣化して性能が落ちます。
プラスチックの原料は粉末やペレット(3〜5mm位の粒粒)の形で成形業者に供給されます。そこで200℃以上に加熱して (プラスチックの種類によって異なります。) 成形するときに、プラスチックが酸化、切断によって劣化するのを防ぐ為に酸化防止剤を加えます。
また、ビールのコンテナーのように長期屋外に置かれて太陽の光に当たるものは、紫外線での劣化を防ぐ為に、紫外線吸収剤を加えることもあります。
下記に各種の添加剤とその目的を簡単に紹介します。ただし、すべてのプラスチックが対象ではなく、必要な用途に必要なだけ加えていきます。
とくに食品に使用されるプラスチック製品については、安全性が求められます。『食品衛生法』 およびこの法律に基づいた、1982年の厚生省告示第20号 『食品、添加物の規格基準』 に適合しなければなりません。
また、プラスチックの原料・添加剤からそれらを使用販売する流通、食品メーカーまで参加しポリオレフィン等 (別組織で、塩ビ食品・塩化ビリデン) 衛生協議会を設置し、食品衛生法および業界の自主基準に基づいた添加剤だけが使用されています。
酸化防止剤
高温で成形したときに酸素で酸化させるのを防止するため。
紫外線吸収剤
屋外で太陽光の紫外線で劣化を防止するため。
滑剤・ブロッキング防止剤
ポリ袋がピッタリくっついて開きにくいのを防止するため。
可塑剤
硬いプラスチックに加えてしなやかにする為のもの。
(軟質塩化ビニル樹脂によく使用される)
帯電防止剤
プラスチックは電気が通りにくい為、静電気の発生を防止する為。。
発泡剤
発泡スチロール製品のように、中に空気を入れ軽い製品を製造する為。
充填剤
・プラスチックを曲げ強度の強いものにします。
・不透明にるすために無機物を加えることもあります。
(東京都が推奨してる半透明のゴミ袋に使用されてます。)
着色剤
商品価値を高めつために、プラスチック製品に色をつける為に使用します。
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