PETボトル・トレイの自主規制基準を策定
 PETトレイ協議会は、バージン原料または、使用済みPETボトルからの原料を使用したPETシート・トレイの食品衛生安全性に関する自主規制基準を策定し、マーク表示により原料の種類と層構成を開示する事を決めた。
 この自主規制基準は、プラスチック容器包装の衛生基準のポリオレフィン等衛生協議会の自主規制基準を尊守し、かつ、再生樹脂を食品用途に使用する場合には、バージン原料層を裏表面に使用する事(機能性バリア)を大原則としており、用途使用条件も限定している。
 情報開示の方法は、同協議会のマーク・分類記号・会員番号をPETシート及びその製品ごとにラベルや印刷などで表示して、使用者や消費者の誤用を防ぎ、PETトレイを安全に、適切な用途に使用してもらいことを目的としたもの。
 表示完了期日は、PET樹脂製シートは2003年3月を目標とし、そのトレイへの表示は2004年3月をメドにしている。 

 

 PETボトルリサイクル推進協議会の2001年度の報告書によれば、清涼飲料水・酒類・しょう油の用途だけで、年間約40万トンの需要があり、その内40%が分別回収されて再商品化され、フレーク状・ペレット状の原料になる。再生原料の最大用途は、繊維製品で、第二の用途がPETシートで全体の37%を占めていると報告された。
 PETシートはPETボトルと同じ原料で製造された透明度の高いプラスチックシートで、熱成形加工で容易に容器を作れ、年間約15万トンの需要があるという。主な用途は、惣菜・漬物・菓子などの容器・ヨーグルトの蓋・果物や鶏卵パックなど。
 PETシートの用途は75%が食品容器包装なので未使用原料で使用してきたが、使用済みPETボトルからの再生原料が市場に投入されて以来、 『食品ボトルから食品トレイ』 への循環を推進すべきとの声が高まっており、すでにかなりの量の再生原料が使用されている。しかし、食品衛生安全性の保証の点で、再生原料の純度が完全に把握されていないなどの課題があった。
  この課題に関する研究調査がポリオレフィン等衛生協議会によって実施されて、「再生プラスチックを食品容器等に使用する為の条件」という報告書が、平成8年に発表されている。

これによると、下記の三つの基本方針が示されている。

 【1】ソースコントロール (回収資源は食品用途に限定)
 【2】再生工程の管理 (汚染物質の除去能力レベル)
 【3】使用条件の管理 (機能性バリア層付きで、用途ごとに適切な使用条件で使用)
 そこで協議会は、前記のガイドラインを土台に、欧州の政府機関、大学、研究所の技術情報を参考に、 『容器包装リサイクル法の下で分別収集して再商品化された使用済みPETボトルからの再生原料PETシート『APET』を、食品用途に使用する為衛生安全性上の自主規制基準』 を作成したもの。
 

自主規制基準は下記の四点が骨子となっている。

【1】 溶リ法で再商品化された再生原料を直接食品に接触して使用しない事。
【2】 大部分のPETシート製造設備は、層構成を単層、二層、三層と変更できるので、表裏層がバージン原料で、再生原料を中間層に入れた三層PETシートを使用する事が再生の条件である事。
【3】 同三層シートでも食品関連用途に使用する場合は、用途別のガイドラインによって、衛生安全面で問題のない条件で使用する事。
【4】 個別の製品の使用条件はケースバイケースで用途ごとに申請により審査して決定する。